ひろまち通信(第2号)
今年は夜寒のせいか、桜の開花が少し遅れました。丁度週末にあたった4月8、9日はお花見日和。広町の森にはこんなに桜の木があったのか!と驚かされるほど。尾根道にはヤマザクラやオオシマザクラのトンネルがあり、その下をくぐり抜けると大きな山桜(樹齢200年ともいわれます)に出会います。まず目に入るのは複雑に絡まって延びた10本以上の太い幹です。ちょっと不気味です。でも、枝枝のたっぷりの見事な花には、ハイカーやウォーカーから、「桜を誉めてやりたい」という声とともに拍手が湧きあがりました。
この大きな山桜の周辺にはこのほかにも桜の巨木が何本もあります。遠くから眺める広町の山並みには桜色の霞や雲がかかっています。そして、ウグイスの声の調子もだんだんとよくなってきました。そのあとは、みずみずしい新緑が出番を待っています。山がほほえんでいます。湿地のせせらぎが輝いています。自然の営みが確実に季節の変化を刻んでいく広町の、何気ない普段着の森こそがわたしたちの宝なのです。